病の前兆
2011年の7月。症状を自覚し始めたのが、ひどい肩凝りと首凝りでした。
あまりにひど過ぎて吐き気がしたのですが、この頃はまだパニック障害という名前すら知らなかったと思います。
湿布を貼っても治らない。肩を揉んでみても治らない。
仕事でPCに向かっている時、臭気と肩凝りと嘔気との闘いでした。
たまらずにトイレに駆け込んだのですが、オエッとえずくだけ。
ただ、その頃は嘔吐恐怖症だったと今思い返すと実感します。
吐いてしまうのではないかということに対して、ものすごく恐怖感がありました。
えずくことさえ我慢していたので、余計に苦しかったのを覚えています。
この症状は仕事中が一番ひどかったです。
幸いにも仕事中にトイレに立っても目立たない職場でした。
えずきを我慢する限界が近づくと、トイレに駆け込んでオエッとする。
一回えずくことができると少しの間はすっきりします。
問題は嘔気への恐怖感がまだあったことです。
吐かないと分かっていても、えずくことが怖かったです。
パニック障害は足音を立てて、忍び寄って来ていました。
初診日
2011年7月に近所の内科を受診。
不安神経症とパニック障害だろう(専門ではないため)と診断されました。
土日が休みだったので、そのあとは買い物へ。
しばらく運転を続けて信号待ちをした時に急に嘔気がしました。
鼓動も早くなっていたと思います。とにかく、落ち着かない様子でした。
「やばい。運転ができない」
すぐ青信号に変わって、アクセルを踏み込む。
ハンドルを切って左折して、なんとかそのまま直進しました。
しかし、耐え切れずにコンビニの駐車場に停車。
念のために家族に連絡を取ったのを覚えています。
シートを倒してしばらく横になると、少し体調が良くなりました。
そこからは買い物に行く時間帯との勝負です。
信号待ちでパニック発作、レジ待ちでパニック発作を起こします。
なるべく、人の少ない時間帯を狙う必要がありました。
まず、昼前は多い傾向です。あとは夕飯の買い物をする時間帯。
一番いいのは開店してすぐ。20時以降は少ないほうだと思います。
でも、待ってるうちに行きたくなくなるんですよね。
パニック障害
2011年の8月。ある日の昼休み。
自宅に車で戻って昼食をしてから会社に戻りました。
戻っている途中から少しずつ嘔気が増し、会社の駐車場にたどり着いた時は体に震えがありました。
「これは、おかしい」
明らかに異常な状態です。ひどい吐き気と体の震えが止まりません。
昼休みも終わろうかとする時間に、車の中から降りられなくなってしまいました。
今から考えると、潜在的なストレスを感じていたのだと思います。
車の中で水分を補給したりしつつ、しばらく様子を見ていました。震えはなくなってきたものの、吐き気はおさまる気配がなかったです。
恐怖感、不安感でいっぱいでした。
しかし、なにがどう怖くて不安なのか、自分でもよく分かりません。
初めて精神的な衰えを実感しました。人間は加齢で弱くなるんだと。
結局、その日は仕事ができず、早退させてもらいました。
昼休み終了のチャイムが鳴り、あまりに僕が戻らないと心配されてしまう恐れがあります。そこで、吐き気を我慢して事務所の責任者に早退を申し出ました。
パニック障害をネットで調べて知ったのがこの頃です。
ここから長い長いパニック障害との闘いが始まったのです。
乗り物に弱くなる
2011年の8月。家族旅行で北海道へ行きました。
飛行機に搭乗する前に安定剤を飲んだはずなのに、エコノミークラスの人に囲まれた圧迫感や上空の恐怖感などが影響してパニック発作が起こりました。
この時は動悸と嘔気がひどかったです。
トイレに駆け込みましたが、えずくだけで吐きませんでした。
その後、CAの方に酔い止めをもらいました。
北海道は広いので、ほとんどが車の中です。
移動に時間がかかるため、6人乗りの一番後ろのシートで寝転んでいました。家族からは飛行機酔いだと思われていたようです。
嘔気は車での移動中続き、車から降りると少しましになりました。
言葉で言い表しようのない圧迫感や恐怖感などが強かったと思います。
表現できないから身内にもどう言っていいのか分かりません。
ただ、僕は家族が車中で話しながら旅行を楽しんでいる時、後部座席でオエッオエッとえずき続けていたのです。もうこの頃になると、空えずきだと理解し始めていました。だから、嘔気がやって来ると、人目のない場所で「オエーッ!」ってやります。
嘔吐反射を我慢すると苦しい
こみ上げてくる嘔吐反射をぐっと堪えると、余計に苦しくなってしまいます。
心因性嘔吐反射は一度オエッとえづくと楽になるはずです。
とりあえず、この「えづき」を練習することが第一だと思います。
これが出来ずに嘔吐恐怖になって、我慢すると吐き気がひどくなるばかりです。
ツボ押し、吐き気止め、漢方薬、すべて効果がありませんでした。
1.タバコをやめる
2.カフェインを断つ
3.唾液を分泌させる
ガムを噛んだりするより、飴玉のほうが効果がありました。
タバコやカフェインは嘔吐反射を悪化させます。
一番大切なことは、ストレスを解消すること。溜め込むと症状がひどくなります。